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年末調整で使う申告書の種類と、令和8年分の変更点
最終確認日: 2026年10月29日(公式ページ・法令の本文を読んで照合した日)
年末調整で各種の控除を受けるには、控除ごとに決められた申告書を、給与の支払者に提出する必要があります。国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」と、給与所得者向けのページをもとに、申告書の種類と受けられる控除、令和8年分で変わった点を整理しました。日程は年末調整の日程の解説にあります。
申告書の種類と、受けられる控除
- 扶養控除等(異動)申告書
- 扶養控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除に関する申告書です。年末調整の対象になる前提として、年末調整を行うときまでに提出されている必要があります。
- 基礎控除申告書
- 基礎控除を受けるための申告書です。
- 配偶者控除等申告書
- 配偶者控除、配偶者特別控除を受けるための申告書です。扶養控除等(異動)申告書の「源泉控除対象配偶者」欄に書いてあるかどうかにかかわらず、この申告書の提出が必要とされています。
- 特定親族特別控除申告書
- 特定親族特別控除を受けるための申告書です。特定親族は扶養控除や障害者控除の対象となる扶養親族には当たらない、と国税庁の冊子に注意書きがあります。
- 所得金額調整控除申告書
- 所得金額調整控除を受けるための申告書です。
- 保険料控除申告書
- 生命保険料控除、地震保険料控除のほか、年末調整の場で申告する分の社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除に使います。
- 住宅借入金等特別控除申告書
- 住宅借入金等特別控除(いわゆる住宅ローン控除)に使います。この申告書は税務署から本人に交付されるものと、国税庁の冊子に書かれています。
基礎控除申告書・配偶者控除等申告書・特定親族特別控除申告書・所得金額調整控除申告書の4つは、1枚にまとめた兼用の様式になっています。
提出の方法とマイナンバー
申告書は書面で出すほか、給与の支払者が電磁的な方法で受け取るための必要な措置を講じるなど、一定の要件を満たす場合には、電磁的方法で記載事項を提供することもできます。国税庁は、年末調整手続の電子化を行うための「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(年調ソフト)」を無償で提供しています。
扶養控除等(異動)申告書には、給与所得者本人と源泉控除対象親族などのマイナンバー(個人番号)を書く決まりがあり、給与の支払者には本人確認(番号確認と身元確認)が求められます。給与の支払者が一定の帳簿を備えている場合などは、記載を省略できると国税庁の冊子にあります。
令和8年分の変更点(令和8年度税制改正)
令和8年度税制改正により、所得税の基礎控除の引上げなどが行われました。原則として令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。国税庁の冊子が「昨年と比べて変わった点」として挙げているのは、次のとおりです。
- 基礎控除の引上げ: 合計所得金額に応じて額が引き上げられました。令和8・9年分と令和10年分以後で額の異なる区分があるため、金額は国税庁の冊子の表で確認してください。
- 給与所得控除の最低保障額の引上げ: 65万円から74万円になりました。
- 扶養親族等の所得要件の改正: 収入が給与だけの場合の収入金額でみると、扶養親族と同一生計配偶者は改正前の123万円以下から136万円以下に、勤労学生は150万円以下から163万円以下になりました。
- 年齢23歳未満の扶養親族を有する場合の生命保険料控除の特例の創設: 令和8・9年分の一般生命保険料控除の適用限度額は、6万円(改正前は4万円)です。一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除の合計の適用限度額は、改正前と同じ12万円です。
事務の進め方で押さえておきたいのは、令和8年11月までの給与の源泉徴収事務には変更が生じない点です。令和8年12月に行う年末調整で、引上げ後の基礎控除額などにもとづいて1年間の税額を計算し、改正前の源泉徴収税額表で徴収済みの税額と精算します。また、扶養親族等の所得要件が改正されたことで、新たに扶養控除などの対象となる親族がいる場合は、その控除を受けるために、扶養控除等(異動)申告書などの提出が要るとされています。
なお、予定納税の額の計算や、予定納税の減額申請の見積りでは、この基礎控除の見直しは考慮されません。詳しくは予定納税の解説で触れています。
令和9年分以後に変わること
令和8年度税制改正により、防衛特別所得税が創設されます。所得税の源泉徴収義務者は、源泉徴収すべき所得税の額の1%相当額を、所得税とあわせて徴収して納付することになります。一方、復興特別所得税の税率は2.1%から1.1%に下がり、課税期間は令和29年12月31日までに延長されました。これらは令和9年1月1日以後に生ずる所得に適用され、合計の税率は2.1%のままで変わらないため、源泉徴収税額の計算方法に変更は生じない、と国税庁の冊子にあります。令和9年分は、源泉徴収税額表も改正されます。
確認先
申告書の様式、記載例、年末調整のQ&Aやチェック表は、国税庁が公開している国税庁 年末調整がよくわかるページ(令和8年分)と国税庁 給与所得者(従業員)の方へ(令和8年分)に掲載されています。
この解説は、上記の出典を当サイトが要約・加工して作成したものです。公的機関が作成したものではありません。一般的な案内であり、個別の事情に応じた助言ではありません。
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